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2019年6月5日
健康体操

「健康体操」とは?中高年・シニア世代に大ブーム!

“健康のために運動をした方が良い”とは、誰しもが思っていることですよね。
でも、ジムに通ったり、ウォーキングやランニングを始めるとなると、なかなか重い腰が上がらないもの。
そんな方にこそおすすめしたいのが、今回ご紹介する「健康体操」です。
無理なく自分のペースで続けられて、身体の不調も改善されるので、運動が苦手な方でも取り組みやすい話題の健康管理法なんです。

健康体操とは?

「健康体操」とは、その名のとおり、健康づくりのための体操です。
明確に“コレ!”という決まった体操があるわけではなく、健康増進を目的とした体操の総称として「健康体操」という名前が使われています。

一般的に、身体が硬くなりがちな中高年〜シニア世代向けに考えられた体操プログラムで、体力づくりの3大要素である、持久力・筋力・柔軟性(ストレッチ)の向上を柱に構成されています。
複雑な動きや激しい動作はなく、椅子に座ったままできる体操や上半身だけ・下半身だけの体操などもあるので、腰痛持ちの方や足が悪い方でもご自身にあった体操プログラムを見つけることができます。
ヨーロッパ音楽やラテン音楽、流行の曲など、音楽を取り入れて行うものもあり、楽しみながら身体を動かすことができます。

代表的な健康体操

・NHK健康チャンネル
https://www.nhk.or.jp/kenko/theme-58/
NHKが運営する、健康関連のお役立ち情報サイト「NHK健康チャンネル」。
50年間に及ぶNHK健康番組で紹介された医療・健康情報が満載です。
健康体操についても、めまいや頭痛、五十肩といった症状ごとに、わかりやすい動画が配信されています。

・ごぼう先生の健康体操
https://gobou-sensei.com/
介護界のアイドル、ごぼう先生こと簗瀬 寛(やなせ ひろし)さんが介護施設での実演や書籍・DVDで健康体操を広められています。
介護の「ご」と予防の「ぼう」で「ごぼう先生」という愛称で、シニア層に親しまれています。ポジティブ思考が詰まった出版書籍は介護に携わる身内の方や介護職の職員さんたちにも人気です。

・おはよう健康体操
http://www.rakushin.com/
シエ・ビンジェン先生が、中国伝統武術をベースとした独自の健康体操を広められています。楽しむことを大切に考えられ、細かい動きや呼吸法の話はほとんどなく、感情やイメージが豊かになる体操が中心です。
シエ・ビンジェン先生は、2011〜2018年に放送されたBS-TBS番組「おはよう健康体操」に7年間レギュラー出演されています。

・きくち体操
https://kikuchi-taisou.com/
元体育教師、85歳にしてまだまだ現役の菊池和子先生の健康体操「きくち体操」。
菊池先生のまっすぐ伸びた背筋にハリのある肌、そして明るい笑顔からは、健康のすばらしさを感じます。
きくち体操スタジオは関東を中心に約83教室あり、60代の男女を中心に大人気です。書籍やDVDも出版されています。

健康体操が健康にもたらす効果

中高年〜シニア世代にかけては、子どもが独立していき、自身も会社を定年退職したりと、徐々に社会的役割が減少していきます。すると、それに伴い、どうしても生きがいを見出せなくなり、非活動的になってしまいがちです。
そのような状況では身体機能の低下が早まり、悪化すると運動器の障害により、要支援や要介護といった状態が早期に訪れてしまいます。
「健康体操」はこのような心身の不調を予防し、健康を維持するためにさまざまな面で効果的です。

筋力アップによるロコモティブシンドロームの予防

健康体操がもっとも直接的にもたらす効果がロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防です。
ロコモティブシンドロームとは、2007年に日本整形外科学会によって提唱された概念です。「骨や関節、筋肉などの運動器の衰えによって、歩行困難など要介護になるリスクが高い状態」のことを指し、学会を上げて予防を推進しています。
とはいえ、これまで運動経験のない方が急にスポーツを始めるとなると、かえって転倒や骨折の危険もあります。
その点、体操なら気軽に取り組めて、身体への負担が少ないので、運動習慣がなかった方にも安心です。
体操でほぐせる部位は頭から足の先までさまざまですし、部位ごとにレベルを変えながら行えるので、自分の状態を見ながら動かすことができます。
普段使っていない筋肉をまんべんなく動かすことで、筋肉や脳が刺激され、血行改善や認知症予防の効果も期待できますよ。

ストレッチによる日常生活でのケガの予防

ストレッチとは、リズミカルに関節を動かしながら意図的に筋肉を伸ばしたり縮めたりすることです。縮んで硬くなった筋肉を伸ばし、ほぐして柔らかくすることで、筋肉の柔軟性を高めたり、関節の可動域を広げることができます。
日常的にストレッチを続けていると、「急に力を入れたら痛めてしまった」「いつもと違った体勢をとったときにひねってしまった」などといった危険が起こりにくくなります。

心をリラックスさせ、ストレスを解消する

健康な状態とは、身体的機能が正常であることだけでなく、精神的にも元気であることを差します。
健康体操のような軽いレベルの運動は、心拍数や血圧、呼吸を大きく乱すことなく、筋肉の緊張をやわらげ、ホッとリラックスさせてくれます。
また、日々、ほんの少しだけでも自分の心身と向き合う時間を持つことで、心が落ち着き、イライラや不安、興奮といった感情を客観的に捉えることができます。
自分の中のストレスと上手く向き合えるようになれれば、心の安定はもちろん、人生を前向きに考えられるようになります。

健康体操を始めるには

初心者こそ健康体操教室に通おう

健康体操を始めるには、自宅で行うための書籍やDVDもたくさん発売されていますが、なるべくなら健康体操教室に通うことをおすすめします。
やはり、先生から直接教わるほうが正しい姿勢が身につきますし、みんなで行うほうが楽しさを感じられ、長く続けられます。
特に、各地域自治体で開催されている「健康体操教室」などでは、近隣地域に住む同世代の人たちとの接点が増えるので、地域社会への参加意識が高まり、生きがいにつながります。

何事も初めてのことは緊張や不安でいっぱいですが、初めて教室に行くという方も心配無用です。健康体操はダンスなどと違い、自分のペースで無理なく行えるので初心者でも安心です。
「まわりのスピードについていけない…」「自分だけできなくて恥ずかしい」という心配がないのも、健康体操の魅力のひとつだと言えそうです。

健康維持のために必要な運動時間

厚生労働省の身体活動基準2013では、健康維持のために必要な運動量・運動時間は、週2回以上、1回30分以上だとされています。
これを継続して習慣的に行うことで、健康な期間をより長く維持することができます。
体操なら特別な準備や道具がいらないので、頻繁に教室に通えなくても、空き時間に自宅で手軽に行うことができます。
とはいえ、継続することが何よりも大切なので、無茶は禁物です。自分のペースを守り、無理のない範囲で行いましょう。
初めは「簡単すぎるんじゃないか」と思うような体操でも、継続することで必ず身体によい変化があらわれますよ!

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