【名和のものづくり②】様々なパフォーマンスを支える、着る人目線の企画・製造
名和株式会社は2023年12月に創業70年を迎えます。
創業者・名和駿一から2代目・名和正孝へ、そして、3代目・名和史紘へ。ずっと根底に流れるものづくりへの“こだわり”は、ストレッチ素材を加工する技術力と共に守られてきました。
バレエ用のレオタードをはじめ、ウェルネスウェア、ダンスウェア、フィットネスウェアなど、多くの人の“パフォーマンスを支える名和の製品”は、常にユーザー目線でブラッシュアップされています。
今回は、最高の着心地と、デザイン性、機能性、安全性を追求しつつづける名和株式会社の「製品企画」「製品開発」について、3代目社長・名和史紘の声とともにお届けします。
名和の新商品開発を支えるのは、いつも“生の声”
着る人の声に応える企画・製造
名和株式会社の新商品開発は、いつの時代も、製品を着る人の声、製品を売る人の“生の声”から始まります。
「こんな生地を探している」「こんなアイテムがほしい」「これのこの色があれば」という声の主は、エンターテイメントに関わる方、健康体操やバレエ、ダンス教室などを運営・指導されている方、レオタードやウェアを販売していただいている店舗の方など様々です。
社内での新商品開発、素材の研究開発、既存製品の改善は、いつも、お客様の声に応えるために行われます。
新しいレオタード、ウェアが完成するまで
お客様の声をもとに市場をリサーチし、新商品のアイデアをふくらませるのは、企画担当の役割です。何度も会議を重ね、いろんな案を出し合い、候補を絞り込んでいきます。
その後の試作づくりに欠かせないのが、社内に常駐している2人の専属パターンナーです。
パターンナーは、言わば、服の設計士。お客様の要望やイメージを形にしたデザインを、実際に着れる形にする、一番大切な工程を担当します。
「経験豊富なパターンナーが社内にいることも、名和のものづくりの強みです。企画プランナーと同じフロアで常に連携を図りながら、理想的な一着を効率的に開発できる体制が整っています。試作品はすべて試着し、よりキレイに見えたり、より機能的になるデザイン、パターンへブラッシュアップしていきます。生地の選定から製品化まで社内一貫で対応できるからこそ、オーダーメイドの製品づくりにもフレキシブルにお応えすることができます」
変わらないニーズ、変わるニーズの両方に応えるものづくり
時代、年代の求めに合わせたバリエーション展開を
生地にこだわり、着心地にこだわり、社内一貫加工にこだわり、毎年いくつもの新商品を開発している名和株式会社は、昔から変わらないニーズと、流行とともに変わるニーズの両方に応えるものづくりを展開しています。
「最近は、機能性よりも見た目への要望が増えてきました。健康体操用のウェアは、配色や柄で選ばれることも多く、ドイツ、イタリア、フランスで流行している柄を配した新商品の開発に力を入れています。その一方で、バレエのレオタードに求められるニーズは、形も色も、ほとんど変わりません。バレエそのものが伝統的な舞台芸術であり、昔から習い事として定着していることもあり、いつの時代にも潜在的なニーズがあります。勝負は、少しのあしらいや機能面。そして、お客様からの小さな要望でも形にできる技術とアイデアだと思っています」
さまざまなシーンに、名和のストレッチ素材
名和株式会社が使用している伸縮性の高いストレッチ素材の使いみちは、全身を着飾る服だけだなく、手袋やスパッツなどのインナー類、ドッグウェアまでとっても幅広いから、さまざまなシーンの衣装やアイテムに活かされいます。
バレエ教室やダンススタジオはもちろん、学校関係の行事・発表会やマーチングバンドのウェアやユニホーム。また、有名テーマパークのパフォーマー衣装やプロ劇団の舞台衣装、プロスポーツチームのチア衣装にまで、「メイド・イン・名和」は広がっています。
主力商品のレオタード、ウェルネスウェア、ダンスウェア、フィットネスウェアの製造で培ってきた技術力と柔軟な企画力で、お客様からの「欲しい」を叶えています。
こだわりは、これからもずっと
技術の継承と企画力向上を目指して
社長就任から3年目を迎えた名和史紘は、今、親子3代続いてきた会社のさらなる発展と認知を目指して、充実した内容かつお客様に見やすいWebサイトへのリニューアル、よりよいものづくりのための販売・生産管理システムの構築、自律型組織を築くための社員の意識改革など、時代の変化に対応する組織づくりに取り組んでいます。
「社長からのトップダウンではなく、社員自らが意見を出し合い、試行錯誤を重ね、今までにないアイデアが生まれるような組織づくりを行うことで、お客様にとってより良い製品が届けられると信じています。入社した6年前と比べて、社員の平均年齢も若返り、組織改革や意識改革も少しずつ進んでいます。その中で、決して忘れてはいけないのが、ものづくりへのこだわりです。選ばれるメーカーであり続けるために、品質を守り続けるための技術の継承にも気を配り、名和の製品がより多くの方のもとへ届くように努力していきます」