オリンピックはなぜ4年に一度の開催?太陰暦に関係がある?
オリンピックが開催されるのは4年に一度きり。
出場を目指すアスリートにとっては、競技寿命などを逆算しながら長いトレーニング期間を過ごし、加えてオリンピックに至るまでの様々な大会での結果も残さなければいけません。
そんなオリンピックがなぜ、4年に一度という周期で行われるようになったかについてはご存知でしょうか。
本記事では、開催周期にも関係する、オリンピックの成り立ちについてご説明します。
オリンピックの成り立ち
さかのぼること約2800年前の紀元前776年、古代ギリシャのオリンピアという場所で「古代オリンピック」が誕生します。
ヘレニズム教の祭事としての意味合いが強く、全能の神「ゼウス」やその他の神々に捧げる目的でスポーツが行われました。
最初に競われた競技は191mの距離を走る短距離走でしたが、徐々に周辺諸国の参加が増えるなどしながら、競技の数も増えていくこととなりました。
紀元前146年に、ギリシャがローマ帝国の支配下に入ったあと、392年にローマ帝国が国教をキリスト教と定めたことによって、「オリンピア信仰」が失われ、古代オリンピックが終焉したとされています。
1896年、近代オリンピックとして復活
1894年、青少年の教育にはスポーツが必要であると考えたフランスの教育者・思想家であるピエール・ド・クーベルタン男爵によってオリンピックの復活が提案され、1896年に近代オリンピックの第1回大会が開催されました。
以来、第一次世界大戦下であった1916年の第6回ベルリン大会の順延を除いては4年ごとに開催され続けてきました。
オリンピックが4年周期で開催される理由
太陰暦に関係しているという説
オリンピックの開催が4年に一度である理由には諸説ありますが、もっとも有力なものは「古代ギリシア人が太陰暦を使っていたから」という説です。
私たちの使う太陽暦の8年が、太陰暦の8年3ヶ月くらいに当たります。
元々古代オリンピックは、暦がリセットされる8年という周期で開催されており、それがやがて半分の4年周期に変わっていったことがオリンピックが4年に一度の開催になったとされるもっとも有力な説です。
女神アテナに関係しているという説
もう一つの説は、「女神アテナに関係している」という説です。元々オリンピックは神々に捧げる祭事でした。
女神アテナは金星神であり、金星と地球が同一直線上で並ぶのが4年に一度出会ったから、という説もあります。
過去の日本開催
1964年:第18回東京オリンピック
アジア初のオリンピックとして開催され、日本人選手では金メダル16個、銀メダル5個、銅メダル8個の合計29個のメダルを手にしました。
2020年東京大会の例外
4年に一度開催されてきたオリンピックですが、2020年に予定されていた第32回東京オリンピックは新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、1年の延期を受け2021年に開催されることとなりました。
次回は2024年、第33回パリオリンピック
次回のオリンピックは、予定通りの2024年にフランスのパリで第33回大会が開催されることになっています。
実はその次の開催地も決まっていて、2028年はアメリカのロサンゼルスで開催されることも決定しています。
まとめ
オリンピックが4年に一度の開催なのは、古代ギリシアでは太陰暦をもとにしていたから、という説が有力です。
普段スポーツに興味がある人もない人も、一生懸命練習の日々を耐え抜いてきた選手が活躍している中継映像を見ると、手に汗握って応援したくなりますよね。
単に勝ち負けをチェックするだけでなく、アスリートたちが過ごした4年間に思いを馳せながら観戦してみてくださいね。