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2021年9月15日
生活習慣

【豆知識】パラリンピックの名前の由来や歴史

オリンピックの熱が冷めやらぬうちに、「もうひとつのオリンピック」とも呼ばれている、パラリンピックが開催されました。
パラリンピックはいつから開催されることになり、どんなきっかけで始まったのでしょうか。今回はそんなパラリンピックの歴史についてご説明します。

パラリンピックとは

Palla(ギリシャ語で「並行の、もうひとつの」)+OlympicでParalympicという呼び名になりました。
当初は、半身不随などの車椅子の参加者が主だったため、Paralegia(対まひ者)+OlympicでParalympicという発想でしたが、徐々に大会参加者の障がいの種類もさまざまになり、Para(並行の、もうひとつの)という意味でのパラリンピック、という考え方に変化しました。
このパラリンピックという呼び名は東京大会の時に始まったと言われています。

競技参加資格は、オリンピックとほぼ同じ

聴覚障がい者、精神障がい者や知的障がい者の参加は2021年現在では認められていません。
ですが、
・聴覚障がい:デフリンピック
・知的障がい者:Inasグローバル大会・スペシャルオリンピックス
という、また別のスポーツ大会が存在します。
パラリンピックに関しては、視覚障がい・脳性麻痺・運動機能障がい・切断などの障がいのある人が出場可能です。
競技ごとに、障がいの度合いによってクラス分けがあります。
競技に関する基準においては、世界大会で上位に位置していることや、権威ある世界選手権で結果を残せているか、などオリンピックとそれほど異なる基準はありません

オリンピックと同じ年・都市で開催される

2021年の東京大会では、オリンピックの終了後16日後に、同じく東京でオリンピックと同じ会場を使用してパラリンピックが開催されました。
さまざまなスポーツ大会がある中でも、オリンピックと同じ年・都市で開催する、という戦略が最もパラリンピックを有名にしたと言われています。

パラリンピックの歴史

第二次世界大戦後のことです。
イギリスのストーク・マンデビル病院内に作られた、戦争で脊髄を損傷した兵士のためのリハビリ科で、院長で医師のルートヴィヒ・グッドマンがリハビリの一環として治療にスポーツを取り入れていました。
1948年、彼が病院内でアーチェリーの車椅子競技大会を主催したことがパラリンピックの起源と言われています。
当初は病院内の患者のみの大会でしたが、毎年開催されるうちに、1952年には国際大会に発展するなど徐々に規模が拡大していきました。

1960年に第1回大会が開催される

大会の規模が拡大し知名度が上がっていった結果、1960年には第17回ローマオリンピックと同じ会場で開催されることとなりました。
この時の大会の名前は「ストーク・マンデビル競技会」で、まだパラリンピックという名称ではありませんでしたが、今ではこれがパラリンピックの第1回大会だととらえられています。

正式には1988年にパラリンピックとなる

これ以前からも愛称としてはパラリンピックという名前はありましたが、第8回のソウル大会から正式にパラリンピックが大会の名称となりました。
この大会からパラリンピックのシンボルも登場しました。

まとめ

パラリンピックは、単にスポーツの素晴らしさを教えてくれるだけでなく、目の前の困難に創意工夫して立ち向かう選手の姿は私たちに大きな力を与えてくれます。
また今まで気付かなかった日常のユニバーサルデザインに気付けるようになったり、大会を観戦した後には視野が広くなったような気持ちにもなります。
並大抵の努力では辿り着けない領域で努力するパラリンピアンへの尊敬を忘れることなく、2024年のパラリンピックも楽しみたいものですね。

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